電動キックボードは公道OK？逮捕される？免許や法律、法改正について

電動キックボードの法律と法改正

電動キックボードはその性質上、法的には原付自転車などと同様の扱いを受けます。そのため、運転には様々な制限が設けられています。運転する方は免許や保安部品の装着が必要であり、販売する方にも運転する際に遵守すべき法律を消費者に説明する義務があります。
しかし2021/12/23に、警察庁が電動キックボードに関する規制緩和を検討している旨の報道がありました。内容としては、運転免許証の携帯は不要とする、ヘルメットの着用は任意とするなど、これまでの電動キックボードの常識が大きく変わる改正案であると言えます。
正式に法改正が為された場合、原付自転車などよりも手軽でレジャー向きな電動キックボードはさらに普及するものと思われます。加えて、電動キックボードは「小型低速車」という新たな区分に分類されることになります。これはまだ正式な名称ではない分類名ですが、いずれにせよ電動キックボードのみが属する車両区分が設けられることになります。
ただし、流行するにつれ電動キックボードを巡る社会問題の発生の可能性も無視できないものとなるため、改正には慎重にならざるを得ないと言えるでしょう。

電動キックボードを公道を走ってもいいの？

現在販売されている物の全てが可能である訳ではありませんが、多くの電動キックボードはルールを遵守すれば公道を走行することができます。しかし、運転にはある程度の慣れが必要であるため、事故の危険性を。公道を走る前に試運転しておくことをおすすめします。

電動キックボードを公道を走るルールは

電動キックボードは公道走行に際し、以下のルールを遵守する必要があります。
・運転免許証を携帯する
・ヘルメットを着用する
・道路交通法に準拠した保安部品（スピードメーター、ミラー、ヘッドランプ、方向指示器、ナンバープレート、ブレーキランプ、テールランプ）を装備する
・ナンバーを取得する
・自賠責保険への加入と車体登録を行う
これらは、原付自転車などが公道を走行する際のルールと同様のものです。違反した場合には懲役や罰金などの罰則を受けるため、充分に注意しましょう。
また、公道を走る以上当然と言えますが、事故や事件を起こすような運転をしないよう注意する必要があります。後述しますが、電動キックボードでの走行中に歩行者と接触事故を起こし、そのまま走り去った男性が逮捕されたというひき逃げ事件の実例があるのです。自他のいずれもが快適に走行できるよう、ルールを守って安全走行を心掛けましょう。

電動キックボードに免許は必要

電動キックボード専用の限定免許などは無く、法的には原付自転車と同様の扱いを受けます。そのため、通常の運転免許証が必要になります。公道走行時に携帯していなかった場合、無免許運転として罰則を受けます。
また、販売する方にはこの旨を消費者に説明する義務があります。運転免許が無くても公道を走ることができるというような誤った説明をすると刑事責任を問われる場合があるため、購入の際にはその販売元が信頼に足るかを見極める事が必要だと言えます。

電動キックボードにナンバーは必要

法的に原付自転車と同様の扱いを受けるため、ナンバーの取得が必要です。購入後、各自治体にてナンバーの交付を申請してください。またナンバーの取得に際して、地方税法に基づき、軽自動車税を納付する義務があります。
一部のメーカーはナンバー取得代行サービスを実施しているため、活用すると良いでしょう。

電動キックボードで逮捕されることはある？罰則は？

上述した通り電動キックボードの法的な扱いは原付自転車と同等であるため、交通違反を犯してしまうと逮捕されます。実際に、電動キックボードによる轢き逃げ事件を起こした男性が逮捕されたという事例が存在します。そのため、購入前や公道を走行する前に道路交通法をきちんと理解した上で、事故を引き起こす可能性がある危険な運転をしないよう充分に注意する必要があります。
交通違反などに対する罰則についてですが、無免許運転には3年以下の懲役又は50万円以下の罰金、整備不良車両運転には3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金などの罰則が発生します。

電動キックボードで公道を走る為のまとめ

原付自転車よりも小柄で扱いやすく手軽な乗り物である電動キックボードですが、危険な事故や事件を起こしてしまう可能性を十二分にはらんでいるため、その利用には様々な制限が設けられています。乗りこなす事ができれば非常に便利ですが、購入前にルールを確認しきちんと遵守する必要があります。
また、運転にある程度の慣れが必要な乗り物でもあります。事故や事件を減らすための運転練習をきちんとこなしておく他、一部の電動キックボードメーカーが開催する体験会やセミナーなどを受講することも検討すると良いでしょう。